水素エネルギーについて
水素はエネルギー「資源」ではない
- 水素は自然に存在せず、人間が「製造」する物質で資源ではない
- エネルギーの輸送、貯蔵媒体(2次エネルギー)
- 化石燃料、再エネ等から生成するが、元のエネルギー量を上回ることはない(変換ロス、EPR1以下)
- 電気→水素→電気の変換で4割のエネルギーを損失
エネルギー効率の観点では、水素化のメリットは
再エネの余剰エネルギーの貯蔵のみ
エネルギー変換の回数と効率
- ◎化石(熱)=(熱)利用 変換0
- ◯化石(電)→ (電)利用 変換1
- ◎再エネ(電)=(電)利用 変換0
- ◯再エネ(電)→水素 =(熱)利用 変換1
- ✖️再エネ(電)→水素→ (電)利用 変換2
【悪例】✖️再エネ(電)→水素→ (電)利用 変換2
関連資料
輸入水素発電の経済性と内外価格差への懸念
輸入水素を用いて発電や製鉄を行うことについて、基礎的な研究を実施することには意義がある。
しかし、経済的な実施可能性があるか、内外価格差を克服できるか、という点については慎重に見極める必要がある。性急にスケールアップを始めると、無駄遣いに終わる可能性がある。
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